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ボルダリングの為の「プロジェクト憲章」を作ってみた

この記事は「ボルダリング」というスポーツを通して、
プロジェクトマネジメントで大切な「プロジェクト憲章」の書き方について説明します。

生活を通してプロジェクトマネジメントの練習をしてみる

私は2020年にPMP試験に合格しました。
折角学習したPMPですが、なかなか業務に適応する事が出来ないことがあります。

そのうち、覚えていた事を忘れてしまうのは本末転倒ですので、
実際の生活の中で適応してみて、プロマネ力をトレーニングしていきたいと考えております。

本日は、過去私が趣味として行っていたボルダリングというスポーツを通して、
PMBOKを参照しながらプロジェクト憲章作りにトライしてみます。

プロジェクト憲章とは、プロジェクトの存在を正式に認可して、
プロジェクト活動をプロジェクトマネジャーが行えるようになるための文章の事です。



「プロジェクトの目的や測定が出来る成功基準、ハイレベルな要求事項、マイルストーン等」などが含まれます。

ボルダリングとは?

ボルダリングというスポーツに関して少し紹介しておきます。
ボルダリングとは3~5m程度の岩を登るクライミングの一種です。

近年ではインドアのボルダリングジムが急速に増えたため、
ご存じの方も多いのではないでしょうか。

グレードと呼ばれる難易度が付けられており、
さまざまな基準がありますが、一般的に知られているのは、級段式と呼ばれるものです。

空手や柔道などと同じように、9級~1級の順で難しくなり、
1級の上には初段、二段、三段と難易度が上がっていきます。
このグレードは「課題」と呼ばれる、
岩やインドアで「ここを登ってくださいね。」と言われたルートに付けられます。

そのルートを登ると、~級や~段を登れたという事になります。

私のスペックと動機

私は過去8年程、ボルダリングをはじめとしたクライミングを趣味としておりました。

やや没頭していた中級者という所でしょうか。
岩場では二段のルートを15本~20本ほど、三段のルートを2本登っています。

しかし、年を追うごとに多忙となり、6年間全く登っていない状態となりました。
三段を登っていた時は割れていた腹筋も、今では立派なビール腹です。
体重も10kg 増えました。
健康診断ではコレステロール値が高く、
医者にも「運動不足だねぇ。このままだと良くないよ…」と言われました。
今登れば、おそらく5~6級が限界でしょう。

「このままでは健康を損ねてしまう!運動しなきゃ!」と思ってます。
そこで、プロジェクトの知識体系集PMBOKの力を借りて、
「1年間で初段を登る!」という、自分プロジェクトを立ち上げてみようと思いました。

プロジェクト憲章を作ってみる

それでは、プロジェクト憲章を作ってみます。
完全なプロジェクト憲章ではないと思いますが、ポイントだけ抑えてみたいと思います。
PMBOK第6版から抜粋して、以下の項目を記述して、プロジェクト憲章を作ってみました。

  1. プロジェクトの目的
    • 「初段を登れる体力を1年間で身につけて健康な体になる」
  2. ハイレベルの要求事項
    • 初段を登る事によって健康になりたい。
    • プロジェクトマネジメント力も向上させたい。
    • 趣味としてボルダリングを復活させたい。
  3. 測定可能なプロジェクトの目標と関連する成功基準
    • 1年間内に外岩、もしくはインドアで、
      初段と記述されたグレードの課題を1本でも登ることが出来れば成功とする。
      (ただし、過去に登った課題は対象外とする)
  4. プロジェクトの全体のリスク
    • コロナ禍による状況のため、外岩やジムにいける数は通常時に比べると大幅に少なくなる。
    • 過去6年間登っていないため、継続的なモチベーションが保てなくなるリスクがある。
  5. 事前承認された財源
    • ジム代金約1万円とその他約1万、
      道具などの費用、外岩に行く足代を含めて年30万円を財源とする。
  6. 全体マイルストーン・スケジュール
    • 2021年 8月 インドアの4~5級をコンスタントに登れるようになる。
    • 2021年10月 外岩に一度は行く。
    • 2021年12月 インドアの3級をコンスタントに登れるようになる。
    • 2021年3月  登るべき初段課題を決める。
    • 2021年4月  初段を登る。
  7. プロジェクト終了基準
    • 1年以内に初段を登る事が出来れば終了とする。
    • また半年間継続が不可能だった場合も終了とする。
  8. 任命されたプロジェクトマネジャー、その責任と権限レベル
    • 私がプロジェクトマネジャー、健康管理と財源管理、成功の判定を行う。

生活にプロジェクトマネジメントを取り入れてみよう!

本日から実際にこのプロジェクト憲章を元に、
私自身のライフスタイルに併せてテーラリングさせて、
プロジェクトマネジメントをしていきたいと思います。
途中結果に関しては別の機会にご報告させていただきます。

PMPに合格したが、PMBOKを活かしたり、練習する機会が無い方もいらっしゃると思います。

PMBOKを見ながら身近な所に当てはめていく事で、
プロジェクトマネジメントを練習してみてはいかがでしょうか?