イラストとともに覚えよう アジャイル宣言4つの価値と12の原則
PMP試験でもアジャイルが問われるようになっていきました。
その中でも「アジャイル宣言」と言われる文章や、
そのバックボーンになる12の原則を知っておいたほうがスムーズにアジャイル学習が進んでいくでしょう。
本日は「アジャイル実務ガイド」より、
アジャイル宣言・4つの価値と12の原則をイラストとともにお届けします。
イラストで覚える・アジャイル宣言 4つの価値
アジャイル宣言(アジャイルマニュフェスト)とは、
2001年、アメリカユタ州のスノーバードというスキーリゾートに、
アジャイル開発で有名な17人が集まり、さまざまな議論をして、
「4つの価値」としてまとめられたモノです。
左側よりも右側の形で書かれていますが、
けして左側を否定しているわけではなく、
左側を認めながら、右側に価値を置くと書かれています。
それでは4つの価値を見ていきましょう!
プロセスやツールよりも個人と対話を
プロセスやツールよりも個人との対話を

包括的なドキュメントより動くソフトウェアを
包括的なドキュメントより動くソフトウェアを

契約交渉よりも顧客との協調を
契約交渉よりも顧客との協調を

計画に従うことよりも変化への対応を
計画に従うことよりも変化への対応を

これら4つの価値がアジャイルの特徴を表していますが、
チームメンバーや顧客とWinWinの関係を築きつつ、
変化に対応していくスタイルを大事にしていることが見て取れますね。
次はこの4つの価値のバックボーンである12の原則を見ていきます。
イラストで覚える・アジャイル宣言の背後にある12の原則
原則1:
顧客満足を最優先し、
価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供します。
アジャイルの大切なことが詰まっているような原則ですね。
お客様との共創、そして早くリリースしていくというスピード感のある感じが、
まさに「アジャイル!」というイメージにピッタリです。

原則2:
要求の変更は例え開発の後期であっても歓迎します。
変化を味方につけることによって、お客様の競争力を引き上げます。
お客様も市場と競争していかなければなりません。
変化の激しい市場では、当然求めているものも変わっていきます。
完成しなければ本末転倒ですが、完成しても、お客様の期待に応えないと意味がないですよね。
その先のお客様の成功があってこそです。
変更を受け入れることを恐れずにという原則でしょう。

原則3:
動くソフトウェアを、
2-3週間から2-3ヶ月というできるだけ短い時間間隔でリリースします。
早くリリースして、早くフィードバックをもらっていきましょう!

原則4:
ビジネス側の人と開発者は、
プロジェクトを通して日々一緒に働かなければなりません。
これは本当に共感できます。
「同じ製品」に関わるのだから開発側とビジネス側は想いを共有しないと、
何処か目的がずれてしまうことは多々あります。
「同じ製品を一緒にお客様に届ける!」という想いは、ビジネス側でも開発者でも一緒ですよね。

原則5:
意欲に満ちた人々を集めてプロジェクトを構成します。
環境と支援を与え仕事が無事終わるまで彼らを信頼します。
やる気!が大切ですよね。
そのために、しっかりした環境と支援を行っていく、
サーバントリーダーシップがリーダーには求められます。

原則6:
情報を伝えるもっとも効率的で効果的な方法は
フェイス・トゥ・フェイスで話をすることです。
話せばわかる!
顔を突き合わせた会話が一番ですよね。

原則7:
動くソフトウェアこそが進捗のもっとも重要な尺度です。
スケジュール表やマイルストーンリストで進捗を説明することも大切ですが、
最後にお客様のもとに届けるのは、動く製品(ソフトウェアなど)です!
その製品が何処まで動いているのか?
動くソフトウェアが重要な尺度になります。

原則8:
アジャイル・プロセスは持続可能な開発を促進します。
一定のペースを継続的に維持できるようにしなければなりません。
急いで作って息切れしても疲弊してしまうので、
ずっと続けられる無理のない開発をしていきましょう!

原則9:
技術的卓越性と優れた設計に対する不断の注意が機敏さを高めます。
技術力やしっかりした設計を行っていきましょう!

原則10:
シンプルさ(ムダなく作れる量を最大限にすること)が本質です。
あれもこれもと追加すると、
本当に必要なこと、お客様に届けたいものが見えなくなります。
シンプルを心掛けるって重要ですよね。

原則11:
最良のアーキテクチャ・要求・設計は、
自己組織的なチームから生み出されます。
自分たちで自発的に動いていく土台から「アジャイル」は生まれていきます。

原則12:
チームがもっと効率を高めることができるかを定期的に振り返り、
それに基づいて自分たちのやり方を最適に調整します。
キチンと定期的に振り返っていきましょう!

アジャイル
アジャイル宣言4つの価値と、その背後にある12の原則を見ていきました。
「アジャイルとは何か?」そういったことが、この価値と原則の中に含まれているように思えます。
この価値と原則を守っていけば、それはアジャイル開発といっても良いのではないでしょうか?
参考書籍:「アジャイル実務ガイド」 Project Management Institute