上司に論破されないロジカルシンキング!をお伝えします
「良いアイデアを提案したけど、上司に論破されて却下された。」といった経験は無いでしょうか?
今回お伝えする帰納法と演繹法を用いて事前準備することで、
上司を納得させることが出来るかもしれません。
そんな相手を納得させるロジカルシンキング、帰納法と演繹法について分かりやすくご紹介します。
帰納法とは?
「帰納法」とは、観察と証拠を集めて、その中から真理を導き出す手法です。
たとえば、以下の例を見てみましょう。

- 犬の次郎にはしっぽがある。
- 犬のジョンにはしっぽがある。
- 犬のエミリーにはしっぽがある。
これらのことから、犬にはしっぽがある。といった結論を導き出します。
このように観察を通して、いくつかの証拠や共通項を見つけ、そこから真理に迫っていく考え方を「帰納法」といいます。
帰納法を実際に活かすにはどうすれば良いでしょうか?
例えばTVゲームの機能を追加するシチュエーションを想像してみましょう。
商品Aは発売して1年になる、オンライン機能のないRPGゲームです。
人気商品でしたが、売上が下がっており、あなたは対策アップデートをしたいと思っています。
あなたは、顧客からユーザーアンケートを取り、帰納法を用いて仮説を導き出しました。

顧客Aさん、Bさん、Cさんのアンケート結果では、皆、一人で遊ぶことに対するアップデートを求めておらず、オンラインで繋がりたいニーズが共通点として挙げられました。
このことから、オンラインで遊べるモードを追加するニーズがあることを上司に提案しました。
…といったように、帰納法では、事実から共通点を探し、仮説を立てることが出来ます。
帰納法という言葉を知らなくても、もしかしたら皆さん普段やられているかもしれませんね。
上記の場合、例えば上司から「そのアップデート、本当に必要?」と言われた時、
顧客のデータが根拠になるため、納得度の高い説明が出来そうですね。
演繹法とは?
「演繹法」とは、
明確なルールや普遍的な前提をもとにして、事実を観察し、照らし合わせて結論を導き出す考え方です。
「(前提)人間はいつか死ぬ。」
「(観察)ソクラテスは人間だ。」
「(結論)ソクラテスはいつか死ぬ。」
といったように、人はいつか死ぬといった前提をもとに、ソクラテスは人間だという事実を観察します。
そこから、結論として「ソクラテスはいつか死ぬ」といった結論が導き出されます。
人間をA、死ぬことをB、ソクラテスをCとすると以下のように捉えることも出来ますよね。
「(A=B)人間はいつか死ぬ。」
「(C=A)ソクラテスは人間だ。」
「(C=B)ソクラテスはいつか死ぬ。」

このような考え方は、別名「三段論法」ともいうそうです。
しかし、実際のビジネスや生活で活用する際に、前提条件の設定が難しいですよね。
そもそも前提条件が間違っていれば全ての論理が破綻してしまいます。
それでは前提条件の見つけ方を考えていきましょう。
帰納法と演繹法を組み合わせて理論武装しよう
演繹法で用いる「前提条件」の見つけ方ですが、結論から言いますと、帰納法を用いて前提条件を導いてみることをおススメします。
例えば、「社員にビジネス書を経費でプレゼントして生産性をあげましょう」という提案を考えてみます。
まずは「帰納法」を用いて、さまざまなビジネス書を読むと生産性が上がる根拠を探します。

「ビジネス書を読むと生産性があがる」という前提が導かれたら、
今度は社員がビジネス書を読むとどうなるのか?について「演繹法」で導いていきます。

ビジネス書を読むと、社員の生産性が上がるという結論が導き出されました。
帰納法と演繹法は、前もって準備することで武器になります!
帰納法と演繹法により準備をしておけば、何となく上司から指摘されても説得できそうですよね。
これはあくまで考え方です。
しっかりとしたリサーチをしていく必要があります。
帰納法による根拠の数が足らない場合を考えてみましょう。
例えば、上記の場合ですと、
ビジネス書を読んでいない他にも優秀な人や、チームがいると、説得力が弱くなります、
根拠を充実される必要がありますよね。
前提条件も、それそのものが成立しなくなると、演繹法も成立しなくなります。
前提条件に固執せず、何度も作り直す必要もあるでしょう。
しかし、帰納法と演繹法の考え方を知った上で、準備と活用をしていけば、
説得力のある説明が上司に出来ることでしょう。