品質と等級の違い
本日はPMBOKガイドより、品質と等級(グレード)の違いを学んでいきます。
品質と等級とは何が違うのでしょうか?
品質に関して、
PMBOKガイドではISO9000(品質に関する国際規格)の以下の一文が紹介されています。
品質とは、実現されたパフォーマンスや結果であり、
引用元:PMBOKガイド 第6版
「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」 (ISO 9000 [18]) のことをいう。
等級に関しては以下のように書かれています。
等級とは、設計上で意図されるものであり、同一の用途であっても技術的特性が異なる成果物に定めた区分のことをいう。
引用元:PMBOKガイド 第6版
「なんのこっちゃ?」と思われるかもしれませんし、私も最初はそう思ってました(汗)
それでは品質と等級の違いを見ていきましょう。
例えば、あなたが飛行機に乗るとしましょう。
内装もとても美しく、全ての席がファーストクラス並みでとても速いエンジンを積んだ飛行機だとします。
しかし、1/100の確率で故障するような飛行機だとしたら、あなたは乗ろうと思いますか?
品質の項目をもう一回見てみましょう。
「本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす」
つまり、
「飛行機なら飛行機として必要な機能がキチンと要求を満たしているかどうか?」が、
飛行機の品質となるわけです。
1/100の確率で故障するなら、それは品質が著しく低いことになりますよね?
逆に内装やエンジンはどうでしょう?
同じ飛行機でも、内装も違えばエンジンも違うことがありますよね。
それらは本来備わっている特性とはまた違うところで、
「同一の用途であっても技術的特性が異なる成果物に定めた区分」にあたり、
これらが等級(グレード)にあたるわけです。

等級が低い(例えば廉価版などといったリーズナブルな)製品だとしても、
品質が良ければ問題になりません。
しかし、等級に関わらず、品質が悪いと顧客満足度どころか、
下手すると回収ものや取返しのつかないことになります。

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品質と等級、わたしもPMBOKで学習するまではその違いを意識することは少なかったと思います。
しかし、しっかりとこの2つを理解しておくことで、
自分のかかわっている製品やサービスの「品質と等級」が何か?を意識しておくと、
品質管理において、正しいアプローチが出来てくるでしょう。
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