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「チャンスなんじゃないの?」機会を逃さない! 好機のリスク 

「これってチャンスかも!」好機を見逃さない!戦略をお伝えします

「今すごいアイデア思いついちゃった。チャンスじゃないの?」と思うことないでしょうか?
でもどう対処してよいのか分からないまま、
「まぁいいか。」で終わってしまうことないでしょうか?

そんな「チャンスかも?!」に対して、どういう戦略を立てていけばよいかお伝えします。

好機のリスク

リスクという言葉にどのような印象を持たれますか?

何となく悪い印象を持っていたりしないでしょうか?

実はリスクには、脅威となるリスク(ネガティブリスク)と、
好機のリスク(ポジティブリスク)が存在します。

「チャンスかも!」と思ったことも、
何らかのベネフィットが訪れる可能性のある不確実なことですよね。
好機のリスクということになります。

じゃあ、好機のリスクに対してプロジェクトではどのような戦略をたてていけばよいのでしょうか?

対応していこう! 好機のリスク

PMBOKガイドでは、活用、共有、強化、受容、エスカレーションという5つの戦略を示しています。
それぞれの戦略を見ていきましょう。

活用

機会を確実(100%)実現させるために可能な限りの行動をとる戦略です。
例えば、成功すれば大きな利益が出る好機のリスクがあるプロジェクトがあるとします。
その場合、例えば以下の対応を行っていきます。

  • 組織からより有能なメンバーをアサインさせて絶対に成功させる。
  • 莫大な予算を追加して確実に成功させる等。

PMBOKガイドにおける脅威のリスクの「回避」の反対に位置します。

強化

機会の発生確率を高めたり、得られる利益など、影響度を高めたりする行動をとる戦略です。
「活用」とどう違うの?と比較されがちですが、
「強化」は実現しない可能性も考慮に入れる戦略になります。

例えば、
「この分野の業界と仲良くなっておくと後々利益があるかも。」というケースがあるとします。

例として以下の対策が考えられます。

  • その業界向けのイベントを行ってシェアを拡大する
  • その業界向けの勉強会を行い知見をためる等。

PMBOKガイドにおける脅威のリスクの「軽減」の反対に位置します。

共有

第三者とWinWinの関係を築くことのできるチャンスを活かす戦略です。

例えば、AIに強いけど資金のないベンチャー企業があるとします。
あなたの会社では、資金は沢山ありますがAIに対するノウハウはありません。
しかし、市場ではAIに対するニーズがあふれています。
この場合、ベンチャー企業と協力することで、得られる利益を共有する事が出来ます。

受容

チャンスがあることを知りつつ、積極的な行動をとらない戦略のことです。
「うちとはあわないな~。」と思うようなことなど、優先度の低いチャンスに対してとる戦略です。

チャンスだけど、他に優先すべきことがあるケースも多々あります。
見過ごすことも戦略ですよね。

エスカレーション

明らかに自分のプロジェクトや権限の範疇を超えている場合は、
エスカレーション(上層部に上げる)を行う戦略をとります。

好機のリスクを見直してみよう

リスク計画を行い際に、ネガティブな脅威のリスクを考えることに目がいきがちですが、
好機のリスクについても考えてみましょう。
思わぬチャンスが転がっているかもしれません。

また、チャンスを見つけた際に、これらの戦略を見直してみると、
どう対処すべきかヒントが見つかってくると思います。

また、日々の生活でも使える戦略だと思います。
「チャンスだ!」と思ったとき、好機のリスク戦略を思い出してみてください。