「7つの習慣」より主体性を身に着ける練習をしてみよう!
「7つの習慣」という書籍をご存じでしょうか?
「スティーブン・R・コヴィー博士」によって書かれた、自己啓発のベストセラー書籍です!
「自分の思った通りに行かないな。」
「なんて私はついていないんだろう。」
そのように思うことはないでしょうか?
「7つの習慣」はそんなアナタのもやもやを解決してくれるかもしれません!
7つの習慣では、一言で表すと継続的に成果を上げるための「人格主義」を形成する本です。
公正、誠実と正直、人間の尊厳、奉仕や貢献、などといった、
普遍的な人格を形成していく原則を「人格主義」といいます。
人格主義とは、論語のような「道徳」のイメージですね。
反対に、「人間関係を改善!自分を良く見せる方法!ポジティブ思考!」など、
即効性はあるが、表面的な、成功に関するテーマは「個人主義」とされています。
個人主義とは「出来るヤツになろう!」といったキャッチコピーのイメージがありますね。
正論なのは分かるのですが、最近ですと「無能」という言葉が沢山目立つこともあります。
一概に悪くはなく、むしろ気づく点も多いのですが、何処か冷たい印象が感じられることもありますよね。
コヴィーさんが、
成功をテーマにした書籍200年分を調査してみたところ、
第1次世界大戦までは、人格主義をベースにした書籍が多かったようです。
しかし、それ以降は、個人主義一色になっていたそうです。
時には個人主義は必要ですが、
あくまで2次的要素であり、人格主義が本当は必要なんじゃないか?といったことを説かれています。
「7つの習慣」では、人格主義にフォーカスした7つのテーマを、習慣化して、
実践していくための道しるべが書かれています。
手元において、何度でも見直したくなる一冊ですよ~!
本日は、第1の習慣である、「主体的である(Be Proactive)」をテーマに、
主体的になるための、「アクションを起こしていける方法」をお伝えしたいと思います。
主体的とは?
「主体的」になるとはどういうことでしょうか?
PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)の資格を学習していると、
Proactive(主体性)という言葉によく出会いますよね。
コヴィーさんは、どのように定義されているのでしょう?
見ていきましょう。
選択の自由
「夜と霧」(著者:ヴィクトール・E・フランクル)をご存じでしょうか?
精神科医のフランクルは、第二次大戦時にナチスドイツの強制収容所に送られました。
両親や兄、妻も収容所やガス室で亡くなってしまい、壮絶な収容所生活をおくることになります。
そのような絶望的な状態でも、フランクルさんは自分を客観的に捉え、
刺激とその刺激に対する反応の間に、「選択の自由」があることを発見しました。
不思議なことに、この本を読むと希望を感じ取ることが出来ます。
私は10年程前、両目とも網膜剥離を患い、
右目に至っては、物が歪んで見える状態になってしまいました。
左目は幸いそこまで大きな影響はなかったのですが、
もう右目がずっとこのままだと思うと、
この世の終わりのような暗い気持ちになりました。
そんなさなか、偶然「夜と霧」を読みました。
もっともっと厳しい状態に至ったフランクル先生の希望を見出すストーリーに、
私の心は救われました。
7つの習慣の著者であるコヴィーさんは書かれています。
人間には人間たらしめる四つの能力があると。
ひとつは「自覚」、自分自身を客観的に見る力。
ひとつは「想像」、現実を超えたシチュエーションを生み出す力。
ひとつは「良心」、善悪を判断し、道徳的な原則と比べて判断する能力。
ひとつは「意思」、外部の要因に流されず、自分を客観的にみて行動する能力。
人間は、さまざまな刺激に対して、
これら四つの能力を使って選択することが出来るのです。
例えそれが、フランクル先生のような厳しい状態だったとしてもです。
責任を持って行動する
人間は、どんな状況に対しても、
刺激に対して選択を行って「反応」出来ることがわかりました。
反応とは英語でresponseですよね。
そこに能力の意味であるabilityを合体させると、
responsibility、つまり「責任」という意味になります。
状況や周りのせいにせず、
「責任をもって自分自身の価値観や信念を基準に行動を選択出来る人が、主体性のある人。」
とコヴィーさんは書かれています。
では、responsibilityが無いと、どうなるのでしょうか?
刺激に対して、選択の自由がない反応的(reactive)な行動になります。
こうなると、周りの刺激に左右されることになります。
選択の自由が無いとはどういうことでしょうか?
例えば、
「会社の業績が悪いから、私の生活も悪いのよ。」や、
「あの人が悪いのよ。だから私は何もできない。」といったように、
外的な要因に振り回されて、選択の余地がない状態のことを言います。
「私には責任がないので、選択をすることが出来ない。」といった状態ですね。
他人や環境要因のせいにしてしまう状態のことです。
ぐさっ…。
私にも思い当たる節が沢山あります。(汗)
環境や周りや他人のせいにすること。
それは選択の自由を狭めてしまうことなんですね。
主体的とは?
それは選択を行える自由があることであり、責任を持つということなんですね。
関心の輪と影響の輪
「気になるな~。興味があるな~。」
関心のあることってありますよね。
その関心のある領域を「関心の輪」とします。

しかし、関心のある中でも、自分の影響が及ぶ範囲と影響の及ばない範囲がありますよね。
自分の影響の及ぶ範囲を「影響の輪」とします。

関心があったとしても、「影響の及ばない範囲」に目を向けても何も影響を与えることは出来ません。
自分自身が影響を与えることが出来るのは、「影響の輪」の中だけなのです。
主体的な生き方を行う為には、影響の輪に働きかけて、影響の輪を大きくしていく必要があります。

影響の輪の外ばかりに意識を集中すると、
被害者意識が強くなり、主体的ではなくなっていきます。
また、影響を与えることが出来ないので、おのずと影響の輪も小さくなっていきますよね。
理不尽なことがあると、どうしても被害者意識は強くなりますよね。
私もそうです。
しかし、そんなとき「自分にできることはなんだろう?」と考えることが大切です。
結局自分が影響を与えることが出来るのは影響の輪の中なのです。
自分に出来ることからコツコツとやって影響の輪を大きくしていくしかないですね。
約束を守ってみよう
コヴィーさんはこう言っています。
「影響の輪の中心にあるのは、何かを決意、約束して、それを守ること」だと。
自分自身で小さな約束を立てて、それを守っていってみましょう。
主体性を上げていく練習をしてみよう
それでは小さなことから少しづつ、主体性を上げる練習をしてみましょう。
「7つの習慣」にはこう書かれています。
一つは何かを約束して、それを守ること。
引用:7つの習慣
もう一つは、目標を立て、それを達成するために努力することだ。
まずは30日間毎日、影響の輪の中の範囲で、約束をしてそれを守ってみようとも書かれています。
しかし、いきなり30日間行うのはなかなか大変です。
一週間約束をたててそれを守る。
その後に、段階的に30日間続けていくのが良いかと思います。
まずは一週間約束を立てて守ってみましょう!
例えば、
「今週は毎朝1時間読書をするぞ。」
「毎日、ありがとう!と5回は言うぞ。」などでもよいでしょう。
そうした自分の影響が及ぶ範囲での目標をたてて、約束をこなしていきましょう!
それが出来たら自分をほめてあげましょう!
それを30日続けて、変化を確認してみましょう。
きっと影響の輪が少し大きくなっていることが分かるのではないでしょうか?
みなさまの影響の輪が広がっていきますように!
参考書籍: 完訳 7つの習慣 人格主義の回復 著者:スティーブン・R・コヴィー (著), フランクリン・コヴィー・ジャパン (翻訳) 夜と霧 新版 著者:ヴィクトール・E・フランクル (著), 池田 香代子 (翻訳)